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2021.07.17 インテリジェンス 経営
コロナ収束を読み解く根本的視点
from寺﨑博俊
最近も、色々な会議に出席する中で、お話しする方が必ず冒頭で「ワクチン接種も進んできましたので、来年には必ず収束して、また元通りの生活が戻ってきます!」という挨拶を何度も聞きました。
残念ながら、同じことを2020年中も様々な経営者の挨拶の中で何度も同じことを聞いてきたわけですが、今の所全て外れています。恐らく、今回もその予想はことごとく外れると思いますが・・・。
どうして予想が外れるのか?
どうして毎回毎回「~頃には収束するはず」という予想が外れるのでしょうか?
1つ目は、「楽観的予測」ということがあります。誰しもが抱く、こうなって欲しい、という根拠のない願望の様なものです。
2つ目は、「その都度メディアで報じられている情報を基にしか考えられていない」という事。
3つ目は、「根本的な問題が理解できていない」ということが挙げられます。
この3つは、普通に生活する上では正直どうでもいいことかもしれませんが、「経営者」としての立場では、資金繰りや経営計画を考える上で、出来るだけ避けておきたいことです。
まず、1つ目の「楽観的予測」は経営者としてはあってはならない感覚です。世の中が安定している時期ならまだしも、このコロナ禍という緊急事態では危険です。なぜなら、これ以上にひどい状態になった場合、身動きが取れなくなってしまうからです。
2つ目の「その都度メディアで報じられている情報を基にしか考えられない」というのも、社会の動きを読み解くには十分ではない理由の一つです。
なぜなら、メディアの報道というのは「今」起きていることのみにフォーカスして報道するので、例えば今日報道されて話題になっているニュースはもって3日か1週間程度で、すぐに次のニュースが話題になり、情報に連続性がありません。しかも、メディアで報じられているからその話題が大きな問題になっている様な気がしているだけで、それがあたかも世の中で大問題になっている様に印象付けられているという側面もあります。
そして3つ目の「根本的な問題が理解できていない」というのが大きなポイントです。ほとんどの人は今回のコロナパンデミックを利用した世界の大きな動きについて理解が出来ません。
それは当然な事で、ほとんどの人は日々、自分の日常生活を送っている所にいきなり訳の分からないウイルスが流行っていると全てのメディアが一斉に報じ始め、しかも世界中のメディアも報じていきました。それから1年半も毎日メディアでは連日コロナ報道ばかりです。頭がパニックになっても仕方がありません。
私は仕事柄、歴史やインテリジェンス情報を元に、将来を予測した経営改革を推奨してきていたので、コロナが始まる以前から2020年~2025年の間にかけての大きな変化を予測していました。(その当時の可能性はいくつかあって、パンデミックという選択肢もありました。ただ、その選択肢の中から何がいつ起きるか、という正確な予測までは恐らく誰も出来ません。あくまで、大まかな時期と起きそうな出来事程度です)
なぜ予測ができるのかというと、歴史とインテリジェンス(諜報的な情報の取り方)を学んでいると世界の構造が分かるので、メディアで報じられているニュースの背景や意図が一本の線の様に繋がって見えるのです。
だから、「なぜコロナパンデミックは起こっているのか?」という根本の理由が分からない限り、「いつ頃コロナは収束する」という予測は分からないわけです。
コロナの収束はいつ頃か?
多くの人は「ワクチン接種が進んだら収束」と考えていますが、インフルエンザワクチンの接種をしてもインフルに感染してしまうように、コロナワクチンを打ってもコロナに感染する人はします。打たなくてもインフルにならない人はならないし、コロナワクチンを打たなくても感染しない人はしないでしょう。
問題なのは、世の中は一体何を目指しているのか?ということです。
インフルエンザや他の感染症はゼロにならなくても全く話題にならなかったのに、コロナに関してはゼロコロナにならない限り終わりそうにありません。しかも、通常は発病してしまった「患者数」しか統計に出ないのに、今回はPCR検査を積極的に行い、とにかく無症状でも陽性反応が出れば「感染者」という数字を重ねていきます。
コロナという病気が危なくない、という意図ではなく、過去の通念上から考えて初動からどうしてもおかしい事だらけということです。
つまり、初めから「明らかな意図がある」ということを前提に考えなければ、それは楽観的視点であり、全くの根拠がないということになります。
「コロナはいつ頃収束するか?」という問題ですが、様々な理由は今回は割愛しますが、2025年が一つの山場、そしてマスクを外して生活できるのは2030年以降、という可能性があります。あと約10年程ありますが、この10年の間にコロナだけでなく、さらに色々な予想外の事が起きる可能性があります。というより、コロナ以外の大きな出来事は必ずといっていいほど起きる可能性が高いでしょう。
なぜ、そう断言できるのかというと、世界は一つの方向、つまり「ある目的」に向かって進んでいるからです。昨今だとこういった話はどうしても陰謀論っぽく聞こえてしまうので、頭がおかしい奴と思われそうなんですが、世界経済フォーラムや国連のSDGs等、注意深く見ていくと公の情報からも知ることが出来ます。
どうしても日本人の場合、この日本列島を中心に世界を見るので理解しにくい部分がありますが、現在の世界は西洋を中心に動いているので、ヨーロッパ方面の目線から世界を見ると見える世界の視点が変わります。
逆に、ヨーロッパから見た日本は極東の島国なので、ほとんど眼中に入っていないと思います。
経営者が今、やるべきこと
この混乱した世の中が落ち着くまでの期間、今後も政府の決定や命令、施策などによって大きく左右されたりする可能性があります。
まずは、「楽観的視点」はやめること。去年から今年にかけて以上に大変な事態になるかもしれない、という視点で今の内からその場合の対策も準備しておくこと。何もなければそれが一番ですので、備えあれば憂いなしです。
次に、「グローバルな視点でビジネスを考える」ことです。日本は人口も十分にあって、国内だけで経済が回ってしまう(回ってきた)ので、どうしても国内だけを見てしまいます。ですが、海外の国々は元々国内人口が少ないので企業が売上を拡大していくには当たり前に国外も対象に入れたビジネスをしています。つまり、それがグローバリズムという考え方ですが、日本もさらにその影響を受けていくことは目に見えています。
世界で鍛え上げられたグローバル企業がどんどん日本にも進出してくるので、国内需要という点では、日本にいながら世界の強豪企業と競争を強いられていきます。
グローバルな視点というのは、国内企業が世界に打って出る、というだけでなく、外国から押し寄せる企業に国内で戦う、ということになります。
くれぐれも、その視点を忘れてはいけません。
うっかりしていると、外資系の企業に顧客を奪われるかもしれません。。
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